2 仕掛け

02《仕掛け

目次へアユ毛バリ釣りには他の釣りジャンルに見られない独特のアイテムが多く、その筆頭が毛バリのコレクションを収納しておく毛バリケースです。

仕掛けパーツの仕組みにも工夫が施されており、ポイントの水深に合わせて仕掛けの長短を調節するにはミチイト調節器が使われます。

現在、主に使われているアユ毛バリ釣り仕掛けは釣り用語ですと“捨てオモリ式の片テンビン仕掛け”と言います。ナイロンイトや金属製の片テンビンは腕部先端に毛バリを接続することによって、水中で仕掛けの安定性がよく、毛バリのハリスが絡まりにくいなどの利点もあります。

一方、オモリは極細の短いナイロンイトを介して片テンビンにセットします。オモリが底石と底石の間にはさまるなど根掛かりしても、適度な力で引っ張るとナイロンイトだけが切れてくれ、毛バリを付けたテンビン部分が助かります。ですから、捨てオモリ式と呼びます。

[毛バリケース]

アユの毛バリ釣りの楽しみは、コツコツと買い溜めていく毛バリの収集にもあります。その大切な毛バリを収納しておく毛バリケースは8×18cmほどの長方形をした木箱が一般的な大きさです。津軽塗りや輪島塗りといった伝統工芸の漆塗りを施した高級品もあります。

 

観音開きの箱内部には数段に区切られたウレタンフォームの棚があって、毛バリを引っ掛けて並べて整理します。そして、長さ30cmほどのハリスは下部のストッパーにはさんだ後、布製の垂らしの中にまとめて保護し、最後に垂らしで木箱を包んでおきます。毛バリの名前は忘れないように、自製のネームシールを張っておくほうが間違いありません。

釣りの最中、毛バリを交換する時に川へ落とさないようにウレタンゴム製の尻手ロープを介して釣りベストのポケットに仕舞っておくことを勧めます。

[ピンセットとハサミ]

びっしりと並んだ毛バリケースの中から、選んだ1本の毛バリを指先でつまんで取り出すにはピンセットがあると便利です。アユ毛バリ用には竹製や象牙製が使われてきましたが、金属製の小型ピンセットでも間に合います。

また、ちょこちょこと出番が多いハサミやラインカッターも必需品です。釣り具小物として市販されているピンオンリールを使って、釣りベストに止めておくとなくす心配がありません。

[ミチイト調節器]

全長10m級のロングロッドに対して、その半分に満たない短い仕掛けで釣るアユの毛バリ釣りには、ねらうポイントの水深によってミチイトの長短を調節します。このため、魚体に似た形状のミチイト調節器があります。全長は5〜7cmと小さく、木製や象牙製のほか安価なプラスチック製も市販されています。

使い方はミチイト調節器上部の小さな穴にスナップを付けたリリアンなどの接続アイテムを介し、釣りザオのサオ先にセットします。ミチイトは上下の溝を利用して5〜6m巻き込んでゴム管を通しておき、ミチイトの長さを決めたら下部の突起にゴム管を差して止めます。

ミチイトには目印として遊動式の中通し玉ウキを通しておく方法や、また、枝バリ仕掛けには交換用のフック式ハリス止めを使うなど、アユの毛バリ釣りに慣れてきたら個々の工夫をしてください。

釣りジャンル全般に使われるミチイトの素材は数種類あります。アユの毛バリ釣りに関しては、初心者なら適度な伸縮があるナイロンイトが扱いやすいでしょう。その太さは0・6〜0・8号のミチイトがちょうどよく、ミチイト調節器には5〜6m巻き込んでおきます。透明のほかに、視認性のよいイエローなど蛍光色を選ぶこともできます。細かなキズがなくても劣化するので、ワンシーズンに1回は新品のミチイトを巻き直しましょう。

一方、片テンビンにオモリをセットする捨てイトには根掛かりの際、少しの力で引っ張ると切れてくれる0・2〜0・3号の極細ナイロンイトを選びます。

[枝バリ仕掛けと仕掛け巻き]

アユの毛バリ釣りに使われる仕掛けスタイルには片テンビン1本バリと、上部に2〜3本の毛バリを付け加える片テンビン枝バリ式があります。二者の選択は好みですが、県や河川によっては使用できる毛バリの本数を定めている場合があるので、それぞれの内水面漁業規定を参考にしてください。

枝バリ仕掛けは市販品もありますが、好みの毛バリを選んで作れる自製仕掛けがお勧めです。スペア仕掛けは市販の小型仕掛け巻きにセットし、小型ジップ袋に収納しておくと便利です。

[片テンビン]

アユ毛バリ釣りの仕掛けスタイルは捨てオモリ式の片テンビン仕掛けが主流です。片テンビンの種類は腕部を太いナイロンイトで作った製品が主流といえ、柔軟性があるナイロン素材のためアユの食い込みが向上します。

写真上3本のナイロンテンビンは北陸式の通称で呼ばれ、腕部のナイロンの間に毛バリのハリス末端をはさみ、ゴム管をスライドさせて固定します。一方、下2本は金属テンビンです。最下部は真鍮で作られており関東式テンビンの名があります。

[オモリ]

現在使われているオモリの形状は写真左から万能なナス型、関東の円錐型(または吊り鐘)、北陸のオタフク型の3種類です。オモリの号数は5号を中心に、一般的な河川では流速によって4〜7号を使い分けます。根掛かりを考慮して、予備オモリは号数別に数個ずつ用意しておきましょう。

片テンビンとオモリの接続法に関して、ナイロン軸部のスナップに小さく作ったチチワの捨てイトを取り付ける方法です。しかし、関東式の金属テンビンに限っては毛バリ、オモリとも自動ハリス止めで端イトを引っ掛けて止めます。

なお、アユの毛バリ釣りに用いる仕掛けの簡単な接続法と結び方は後記の項目でイラスト解説します。

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